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転ぶと危険!妊娠中の立ちくらみ対策

投稿日:2017年1月5日 更新日:

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妊娠前には立ちくらみには無縁だった人でも妊娠中に立ちくらみで転びそうになり、ヒヤッとする体験をした方もいるのではないでしょうか。妊娠中には立ちくらみが起こりやすい状態になりやすいのですが、なぜそうなってしまうのでしょうか。

立ちくらみの原因やその対策についてまとめますので、立ちくらみが心配な方はぜひ試してみてください。

立ちくらみ、どうしておこるの・・・

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妊娠に関係なく立ちくらみに悩まされる人もいるものです。では一般的に立ちくらみが起こる原因はどのようなことがあるのでしょうか。

血圧が低い

血圧とは心臓が血液を全身へ押し出すための圧のことですね。血管が収縮して細くなっていると血圧が高くなり、血管が拡張して広がっていると血圧は低くなります。妊娠中は妊娠高血圧症になることもありますが、逆に血圧が低くなってしまうこともあります。

血圧が低いということは心臓の負担が少ないということなので「良いこと」なのですが、血圧が低すぎると、最も高い位置にある脳への血液の循環量が低下してしまいます。血液循環量の減少は脳の酸素不足となりやすく、立ちくらみを起こしてしまいます。

鉄欠乏性貧血

日本人は和食を食べる機会も多く、鉄分の吸収が不足しがちです。鉄分が不足すると酸素や栄養を運搬するヘモグロビンが減少し、貧血を起こしやすくなります。ヘモグロビンの低下や貧血になることで脳へ充分な酸素が共有できなくなるため、立ちくらみ・めまいを起こしてしまいます。

血圧の調整がうまくいかない

血圧は自律神経(交感神経・副交感神経)により調整されています。活動中や興奮時には交感神経が優位に働いて血管が収縮して血圧を上昇させ、休息・リラックスしているときには副交感神経が優位に働いて血管は拡張して血圧を低下させます。

交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかないことで、脳に必要となる血液量を供給することができず立ちくらみを起こしてしまいます。立ちくらみがなくても普段から動くと疲れやすかったりする人は血圧の調整がうまくいっていない可能性もあります。

また、食後なら血液は胃などの消化器官に集中しますし、浴槽で温まっていると全身に血液がまんべんなく循環しています。血圧調整がうまく働いていない状態で、急に立ち上がると脳への血液の供給が一瞬減少して立ちくらみ・めまいの原因となります。

妊娠中の立ちくらみ、、、これは何が原因?

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一般的な立ちくらみの原因が分かったところで、妊娠中の立ちくらみはどんなことが原因となっているのでしょうか。

妊娠中は貧血になりやすい

貧血の症状は立ちくらみや倦怠感ばかりではありません。貧血で起こる症状と妊娠中に貧血になりがちな原因は以下の通りです。

貧血の症状

非妊娠時に貧血でなかった人は貧血の症状といえばめまいやふらつきくらいしか思いつかないかもしれませんね。貧血には次のような症状があります。

めまい 立ちくらみ
頭痛・頭重感 吐き気
倦怠感 顔色不良・青白い
寝起きが悪い 眠気
息切れ 爪が欠けやすい
手足のしびれ 呼吸困難
失神

貧血が重度になるとしびれや呼吸困難・失神まで出ることがあるようです。妊娠中であれば呼吸困難や失神は当然ですが、めまいや立ちくらみからの転倒でも大変なことになりかねません。

妊娠中に貧血に陥りやすい原因は

妊娠中は胎盤に大量の血液を供給して胎児に鉄分・その他の栄養や酸素などを供給するようになります。そのため母体の鉄分が不足しがちになってしまいます。

非妊娠時の鉄分の1日必要摂取量は12mgですが、妊娠中は20mgと2倍近くの鉄分が必要となるのです。鉄分は体内では酸素や栄養を全身へ運ぶ血液の「ヘモグロビン」の材料ともなるので、鉄分不足はヘモグロビンの減少の原因と直結します。

ヘモグロビンが減少すると脳への血液や酸素の供給が不足して立ちくらみの原因となります。脳への血液・酸素の供給が不足してめまい・立ちくらみを起こすことを≪脳貧血≫ともいいます。

妊娠中に起こる≪脳貧血≫とは?

脳貧血は前述した貧血と同じように捉えられがちですが、貧血と脳貧血は異なるものです。脳貧血とは貧血時のほうが起こりやすいはもちろんですが、貧血でもないのに脳への血液循環量が減少してさまざまな症状が出現します。

脳貧血ではどのような症状が出るのでしょうか。また、妊娠中に脳貧血を起こす原因はどんなことがあるのでしょうか。

脳貧血の症状

脳貧血の症状は以下のようなものがあります。

ふらつき めまい
立ちくらみ 頭痛
複視・視野狭窄などの視野障害 手足のしびれ
失神・意識障害 けいれん

脳貧血と貧血は異なるものですが、症状としては似ているともいえるかもしれません。貧血は全体的な血液量が不足した状態ですが、脳貧血は脳を循環する血液量が減少する状態なのでこのような症状がでます。

脳貧血の原因

脳貧血を起こす2つの原因についてお話していきます。

脳貧血を起こす原因:その1

妊娠中は胎盤・胎児に酸素や栄養を充分に送るために血液量が増加します。血液成分が全体的に増加するものの、酸素を供給する赤血球の増加率は低いのです。

血液量は増加しても赤血球の増加は少ないため、血液中の赤血球の割合が低くなります。胎児・胎盤への血液供給が主体となり母体を循環する血液量は減少するため、脳への血液循環が不足することで脳貧血となることがあります。

脳貧血を起こす原因:その2

妊娠中は初期から中期・後期までホルモンバランスの変化がみられますが、ホルモンバランスの変化により自律神経のバランスにも影響が及ぶことがあります。

自律神経には血圧を調整する働きがあることを前述しました。自律神経に障害をきたすことで血管の収縮・拡張のコントロールが不良となり、脳に送られる血液量が減少して脳貧血の状態となってしまいます。

ということは、貧血があっても自律神経がしっかり働いていれば必ずしも脳貧血になるというわけではありません。

貧血にも脳貧血にもサプリメントは有効?

貧血は血液そのものが不足している状態なので、食生活やサプリメントによる鉄分やその他の栄養補給で改善が可能なこともあるでしょう。しかし、脳貧血は自律神経の乱れが関与しているので、サプリメントなどでの対処では改善することはできないと考えられます。

ただし、貧血も脳貧血の原因の一つであるため、貧血がある場合は改善させることで脳貧血を起こすリスクも低下させることができます。

まずは自分が貧血なのか・脳貧血なのか。脳貧血なら原因は何なのかを見極めることが改善の第一歩となるでしょう。

妊娠中の立ちくらみ、妊娠時期でも異なる現れ方

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立ちくらみの原因となるのは脳貧血であることが分かりました。ところが妊娠初期~後期においては、おなじ事が原因で立ちくらみが起こることもありますし、中期・後期では初期とは異なる原因で立ちくらみを起こしやすくなることもあります。

それぞれの時期で、どのようなことが原因で立ちくらみが起きやすいのでしょうか。

妊娠初期から

妊娠初期には多くの人がつわりに悩まされます。つわりがあると水分を摂取することさえも困難で嘔吐をしてしまうこともあり、脱水傾向に陥りやすくなります。脱水状態になると血液の粘稠度が高くなることで血流が悪くなってしまいます。

血流が悪くなることで急な立ち上がりに身体が対応できずに立ちくらみやめまいが起こることもあります。なかには妊娠後期までつわりが持続したり、断続的に出現することもありますので、つわりがあるときには起立性低血圧に注意が必要です。

妊娠中期から後期にかけて

妊娠中期から後期には次のようなことで立ちくらみが起こりやすくなります。

仰臥位低血圧症候群による立ちくらみ

妊娠中期から後期では仰臥位低血圧症候群を起こしやすくなります。「仰臥位」とは仰向けで横になっている状態です。

子宮の裏側(背骨の右前)には、両足を循環した血液が心臓へ戻るための大きな静脈(下大静脈)が走行しています。妊娠中期以降は子宮も大きく成長して重量も増えて、仰向けで休むと大きくなった子宮が下大静脈を圧迫するようになります。

下大静脈が圧迫を受けると心臓へ帰る血液量が減少し、心臓から押し出される血液も減少します。そうなると血圧が低下して胎盤へ送られる血液量も、母体の脳へ押し出される血液量も減少します。これが仰臥位低血圧症候群です。

仰臥位性低血圧症候群になると脳への血液循環量が減少するので脳貧血状態となり、前述した脳貧血の症状のように失神・意識障害・けいれんを起こすこともあります。胎盤への血液供給も悪くなるので胎児の心拍数が低下するなどの悪影響も起こります。

臥床性低血圧となった状態ですぐに立ち上がるとめまいや立ちくらみの原因となりますし、意識レベルも低下していると転倒のリスクも高くなってしまいます。仰向けで休んでいて意識が薄れてきたり体調がすぐれなくなってきたときには仰臥位性低血圧症候群が考えられます。

妊娠高血圧症候群による立ちくらみ

妊娠高血圧症候群とは妊娠中に「高血圧」となり、「タンパク尿」「むくみや一週間以内に500g以上の体重増加」のいずれか1つ、もしくは複数が出現した状態をいいます。

妊娠高血圧症候群でもめまいや立ちくらみ、頭痛・倦怠感など、貧血や脳貧血と同じような症状が出ることもあります。妊娠高血圧症候群で立ちくらみが出る原因は、脳内圧力の変化です。

脳は正常な状態を維持するために脳の圧を一定に保とうとする機能(血液還流圧)があるのですが、急に血圧が上昇したり持続的に血圧が高いことで、血液還流圧に異常をきたすことがあります。

血圧が上がると脳圧も上昇しやすく、脳圧が上昇することで血流が乱れてめまいや立ちくらみの原因となります。

耳にトラブルがあることも

メニエール病という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

メニエール病は内耳の三半規管という部分がむくんだ状態になることで起こるもので、症状としては周囲がグルグル回るようなめまいが代表的で、吐き気や嘔吐、動悸、耳鳴り、耳の詰まり感を伴うこともあります。

メニエール病でなくても内耳の異常によりメニエールと同じ症状をきたすメニエール症候群というものもあります。

健診で高血圧も低血圧も貧血もないなど、立ちくらみの原因が特定できないときには産科担当医に耳鼻科受診などの相談をしてみましょう。

妊娠中の立ちくらみには様々な原因があるようですね。耳のトラブルでも立ちくらみがあるように、妊娠とは関連のないことで立ちくらみが起こることもあります。立ちくらみが頻回にあるようなときには健診まで待たずに参加を受診して相談してみましょう。

プレママへ、妊娠中の立ちくらみはこんな対策を

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立ちくらみは転倒へつながる可能性もあり、母子ともに危険を伴います。立ちくらみの予防や改善、危険回避などの対策はどのようなものがあるのでしょうか。

生活改善から自律神経を整える

自律神経を整えるには、まずは生活習慣の見直し・改善から始めましょう。自律神経のバランスを整えるには主に食事や睡眠のバランス・リズムが重要です。

睡眠・休息を見直す

交感神経は主に活動中に活発になり、睡眠や休息中には副交感神経が活発になります。睡眠時間が少なくなったり不規則な睡眠になると、本来副交感神経が活発な時間帯に交感神経が活発になったりして、自律神経に大きな負担がかかります。

できるだけ睡眠時間は同じ時間帯にしっかり確保できるようにしましょう。また日中でも時間が取れるときにはお昼寝をしてみたり、短時間でも深呼吸で酸素をしっかり取り込むなどしてリラックスできるタイミングを作ります。

このようにして、妊娠中はとくに副交感神経が優位な時間帯を作りましょう。

食事を見直す

食事は栄養バランスのとれたものを心がけましょう。とくに自律神経を整えるということで言えば、ビタミン・ミネラルが重要なもののひとつです。これらが不足すると、ストレスに抵抗できるホルモン(副腎から分泌される)が減少し、自律神経が乱れる原因を作ってしまいます。

しかしこれだけにとらわれずに、様々な栄養をまんべんなく摂取するように心がけていると、おのずと体調を整えることにつながっていきます。

低血圧を改善する

立ちくらみの原因の1つに低血圧がありましたね。1日3回の食事や栄養バランスが重要であることは当然ですが、水分や塩分の摂取でも低血圧の改善が図れます。

血圧は血液量にも左右され、血液が多ければ血圧も高くなります。水分を定期的に摂取して血液量を維持することを意識してみましょう。とくにお風呂上りや起床時には発汗により水分が失われているので、お風呂の後や睡眠前に適度に水分を摂取するようにしましょう。

また塩分には水分の吸収効率を高める作用があります。

ただし、妊娠中には妊娠高血圧症候群やむくみなども起こりやすいので、摂取量には注意したいものですね。

塩分の摂取量は健康な人で1日10g(生活習慣病予防目的では7.0g)とされています。塩分の摂取量を計ることは難しいですが、味噌や醤油などの調味料の使用量を加減することで、調整してみましょう。

塩分含有量一覧 参考URL

http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/salt.html

立ちくらみが頻回にあるときは

立ちくらみが多い時には担当医にまず相談をしましょう。転倒などしてしまっては、妊娠の継続が困難になることもあります。

また脳貧血や低血圧の症状も前述しています。立ちくらみがなくても他の症状があれば起立時に立ちくらみが起こる可能性があります。

立ちくらみが予測できるような場合には起き上がるときにはゆっくりと。歩くときには壁伝いであるくなど、ちょっとした注意で危険を回避できます。

妊娠高血圧症候群の人も健康な妊婦さんも立ちくらみ予防を

低血圧だけではなく、血圧が高いことでも立ちくらみが起こると解説しました。低血圧に比べると立ちくらみはしにくいのですが、油断は禁物です。立ちくらみだけではなく妊娠高血圧症候群そのものの改善も重要になってきます。

健康な妊婦さんでも立ちくらみが起こることがありましたね。仰臥位低血圧症候群です。これによる立ちくらみに似た症状が出る可能性も覚えておきましょう。

仰臥位で過ごしていた場合は、背骨の右前側を走る下大静脈の圧迫を除くために、一旦左側を向いて少し時間をおいて起き上がるようにしましょう。子宮の重さによる静脈の圧迫だけで起こり得ることなので、少しでも回避できるようにしましょう。

まとめ

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立ちくらみやめまいの原因は、意外と多くあるものだすね。

健康でこれまで立ちくらみと縁のなかった妊婦さんでも、妊娠することで生理的に「立ちくらみ」を起こしやすい状態になります。実際立ち上がった時に出る「立ちくらみ」とは異なる仰臥位低血圧症候群は子宮の圧迫で「立ちくらみ」と同じ症状が起こることもあります。

健康な妊娠・出産のためにも、「立ちくらみ」は妊娠中起こり得るものとして、意識していた方がよいかもしれません。

 

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