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妊娠中の鉄分摂取。手っ取り早く安全なのはどれ?

投稿日:2016年12月15日 更新日:

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妊娠中に起こりやすいトラブルのひとつに「貧血」があります。妊娠中は胎児への酸素や栄養を送り届けることが優先され、母体に供給される分が不足しがちとなり貧血を起こしやすくなります。この貧血は生理的なのですが、妊娠中は鉄分の必要量も多くなりますから、しっかりと補給して少しでも貧血を予防したいものです。

鉄分は食材はもちろん、サプリメントから摂取は可能ですが、妊娠中の鉄分の摂取を効率よく行うにはどのようなことを意識していけばいいのでしょうか。

妊娠中に摂りたい鉄分、実は2種類ある!?

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私たちの栄養となる鉄分は、実は2種類があります。それは「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」で、どちらも私たちに必要なのですが、この2つの鉄分にはどんな違いがあるのでしょうか。

①ヘム鉄と非ヘム鉄、どんなものに含まれるのか

鉄分は牛・豚・鶏のレバー、肉・魚の赤身、ほうれん草などに多く含まれています。そのなかでも、ヘム鉄は肉類や魚類など動物性のものに多く含まれ、非ヘム鉄は海藻や野菜、豆類などの植物性のものや、卵・ほとんどの貝類に多く含まれています。

「シジミはヘム鉄」と言われることもありますが、厳密に言うと「非ヘム鉄」です。シジミだけではなく貝類は非ヘム鉄を含むものがほとんどですが、赤貝の仲間だけはヘム鉄を有しています。

ここで、非ヘム鉄とヘム鉄に分類されるのはなぜかについてちょっとお話します。

赤血球が赤いのは血色素の「ヘモグロビン」を含むからですが、ヘモグロビン(hemoglobin)は赤い色をしており、「ヘム(heme)」という色素と「グロビン(globin)」というタンパク質が結合したものです。

赤血球は酸素や栄養を運ぶのですが、赤血球の構成成分のヘモグロビンが酸素を取り込んで全身へ運搬・供給しています。

つまりヘム鉄が血液中にあるために、動物や赤貝の血液が赤いのです。あさりやシジミなどの血液は緑色なのですが、これは鉄ではなく「銅」が血液の成分となっているためです。このことから、あさりやシジミは非ヘム鉄を含んでいることがわかります。

②ヘム鉄と非ヘム鉄の違い

この2つの鉄分の違いは、ヘム鉄のほうが非ヘム鉄よりも「吸収率が高い」ことです。前述したようにヘム鉄は主に動物性食物に含まれているため、和食を食べる機会の多い日本人にはヘム鉄が不足しがちで、非ヘム鉄で鉄分を補う形になっています。

ヘム鉄の吸収率は15%~35%で食べ合わせなどの影響を受けにくいとされています。一方で非ヘム鉄の吸収率は2%~20%で一緒に食べる食材の成分により大きく影響を受けることが分かっています。

ヘム鉄は食材成分の影響を受けにくいようですが、いずれにせよ効率的に鉄分を摂取したいものですね。

妊娠中に効率よく鉄分を取る際の注意点

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鉄分にも2つの種類があり、それぞれ吸収率が異なることが分かりました。ヘム鉄も非ヘム鉄も、より効率的に吸収するにはどんなことに注意すれば良いのでしょうか。

実は鉄分の吸収を高めてくれる食べ物・栄養があるだけではなく、吸収を阻害するものもありますので、両方をしっかり押さえていきましょう。

①鉄分の吸収を高めるもの

ヘム鉄は一緒に食べる他の食材の影響を受けにくく比較的吸収されやすいもの、非ヘム鉄はほかの食材の影響を受けやすく、かつ吸収されにくいものとお話ししました。

ここで、牛乳やチーズ・生クリームに含まれる「カゼインホスホペプチド」を摂取すると、ヘム鉄・非ヘム鉄の両方の吸収を助けてくれます。

鉄分は腸管のすべてで吸収されますが、とくに小腸の十二指腸で吸収率が高く、胃やその他の小腸や大腸では吸収率が低下します。しかしカゼインホスホペプタイドを一緒に摂取することで十二指腸以外でも吸収率が高まるとされています。

また、動物性タンパク質もヘム鉄・非ヘム鉄の吸収を助けます。動物性タンパク質はヘム鉄が体内でさらに有効利用されるように働き、非ヘム鉄においても腸での吸収率を高める効果があります。

また、ビタミンCやクエン酸・アミノ酸は、体内に吸収されにくい非ヘム鉄を吸収されやすい鉄(二価鉄)に変化させる働きがあります。そのためビタミンC・クエン酸・アミノ酸などが豊富な野菜や果物などを食事に取り入れることで吸収率を高めつつ、栄養バランスの向上も期待できます。

②鉄分の吸収を阻害するもの

ヘム鉄・非ヘム鉄どちらも同じものから吸収を阻害されることがありますが、ヘム鉄への影響は少なく、非ヘム鉄のほうが大きく影響を受けます。阻害するものとしては以下のようなものがあります。

  • ほうれん草や長ネギなどに含まれる「シュウ酸」
  • 緑茶・紅茶・コーヒー・赤ワインなどに含まれる「タンニン酸」
  • ごま・小麦・玄米・米・インゲン豆・とうもろこしなどに含まれる「フィチン酸」
  • 大豆・ココア・ベリー類・リンゴなどに含まれる「ポリフェノール類」
  • きのこ類や海藻類、ゴボウなどの野菜類に豊富な「食物繊維」

鉄分の吸収を妨げる食材のほとんどが普段の食生活で摂取する機会が多く、単体でも栄養価が高いものばかりです。普段の食事で摂取する機会が多いからこそ、鉄分の吸収をより妨げてしまいます。

ただし、近年ではフィチン酸やポリフェノールはビタミンCを一緒に摂取することで、鉄分の吸収率の低下を抑える効果があることが分かっていますから、こういった点からもビタミンCの摂取が推奨されます。

また、タンニンは鉄が欠乏している状態では鉄の吸収にはほとんど影響しないともいわれています。とはいえ、鉄分を積極的に摂取していく上では無視できるものではありませんから、コーヒーや紅茶を飲む習慣がある方も注意が必要です。

コーヒー1杯(約150ml)で60%程度鉄の吸収を阻害し、紅茶1杯(約200ml)では75~80%も鉄の吸収を阻害するといわれています。これはヘム鉄の吸収にも影響が強く、ヘム鉄でも50%程度吸収が阻害されるといわれています。

妊婦さんの場合、カフェイン摂取には気を付けていらっしゃることと思いますので、コーヒー・紅茶に含まれるタンニンは鉄分摂取に良くない、くらいに覚えておきましょう。

妊娠中の鉄分、どんな食材から摂取可能?

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日本の成人女性の半数は潜在的に鉄分が不足している状態といわれています。妊娠すると胎児の成長のために鉄分がさらに必要となるので、鉄分の摂取を意識的に行うことが必要でしょう。

①妊娠中に必要な鉄分必要量は

1日の鉄分の必要量は非妊娠時で12mgですが、妊娠時には20mgとされています。

不足しがちな鉄分ですが、どんな食材にどれだけの鉄分が含まれているのでしょうか。また、鉄分を含んでいるとしても食べ合わせで吸収率が変わってくるので、その点も注意して、食べ合わせによっては鉄分を多めに摂取したほうがいいかもしれません。

②鉄分が摂取可能な食材

鉄分はどんな食材にどのくらいの量が含まれているのでしょうか。1日の必要摂取量を意識しながら見てみましょう。

ヘム鉄を含む食材と含有量の目安
肉類(100g中) 鉄分 魚介類(100g中) 鉄分
豚レバー 13mg 鰹節 5.5mg
鶏レバー 9mg 煮干し 18mg
牛レバー 4mg 干しエビ 15.1mg
牛ミノ・牛センマイ 6.4mg 赤貝 5.0mg
鶏卵黄 6mg 焼きアユ 5.5mg

 

非ヘム鉄を含む食材と含有量の目安
海藻・野菜や大豆製品やキノコ類(100g中) 鉄分 魚介類(100g中) 鉄分
ほうれん草 0.9mg あさり 3.8mg
パセリ 7.5mg しじみ 5.3mg
トウガラシ 6.8mg ほっき貝 4.4mg
枝豆 2.5mg みる貝 3.3mg
サラダ菜 2.4mg とり貝 2.9mg
小松菜 2.1mg ひも付きホタテ 2.2mg
プルーン 1.0mg はまぐり 2.1mg
干しブドウ 2.3mg 牡蠣 1.9mg
スパゲッティ・マカロニ 1.4mg あわび 1.5mg
とうもろこし玄穀 1.9mg つぶ貝 1.3mg
乾燥あおのり 74.8mg サザエ 0.8mg
ひじき 55.0mg たいら貝 0.6mg
味付け海苔 8.2mg ほたて貝柱 0.2mg
とろろ昆布 3.6mg    
もずく 0.7mg    

 

このように鉄分が含まれていますが、ヘム鉄・非ヘム鉄の吸収率なども考えて、食べ合わせにも注意しましょう。

③鉄鍋や非ヘム鉄は優れもの

非ヘム鉄は吸収率が低いのですが、ひとつの食材に非ヘム鉄と吸収をたすけるビタミンCの両方を含むものもあります。例えばほうれん草・菜の花・小松菜・ブロッコリーなどです。

また、鉄分の吸収は食材からだけではなく使用する「調理器具」によっても異なってきます。鉄鍋を使うと鉄分を摂取することができます。鉄鍋で調理することで鉄鍋そのものの鉄分が溶出し、食事と一緒に鉄分を吸収することができるのです。

これは同じ食材で同じ料理をステンレス鍋と鉄鍋で作った場合に、鉄鍋を使用した料理のほうが、鉄分の量が1.5倍も多かったという結果もあります。

また、鉄鍋から溶出する鉄分は「二価鉄」です。前述していますが、二価鉄は吸収されやすい鉄で、鉄分の補給に優秀なのです。焦げ付きの心配のない料理などは鉄鍋を利用するほうが良さそうですね。

妊娠中の鉄分、サプリやおやつで摂るのはどうなの?

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妊娠時には嗜好も変わることがありますし、つわりに悩まされることもあります。また、疲れやすかったりもするので、鉄分を1日で20mg補える献立を毎日考えたりするのは、ストレスになるかもしれませんね。

足りないものを補給・・・と言えばサプリメントは身近な存在ですが、妊娠中にサプリメントやおやつなどで鉄分を摂取するのは問題があるのでしょうか。

①鉄分をサプリメントから摂取するのはどうなの?

妊娠中は、つわりが後期まで続くこともあるうえに、必要栄養分の摂取量も妊娠前より増えることもあるため、鉄分に限らず葉酸などの栄養も不足しがちになります。

産科では、サプリメントよりもできるだけ食材からの栄養摂取を推奨しています。しかしどうしても食事だけでは補給が難しい場合にはサプリメントの併用は効果的でしょう。サプリメントでは食事からは不足しがちな葉酸やカルシウム、鉄分を含んだもの、特に妊娠中の服用に特化したマタニティサプリメントもあります。

ただし、鉄剤を服用するような貧血の治療をしている場合には、サプリメントからの鉄剤補給は、「鉄分の過剰摂取」となる可能性があるので注意が必要です。

鉄分の摂取量上限は「40mg」とされていますから、これ以上の摂取を継続すると病気になる可能性があります。サプリメントを服用する場合は、鉄分の含有量の表を参考にして過剰摂取にならないように注意、または担当医師に相談をしてみましょう。

下記ページでは妊娠中にオススメできるベルタ葉酸サプリを紹介しています。ベルタ葉酸サプリでは効率よく鉄分を摂取することが出来るので、サプリから鉄分を摂取しようと考えている人は必見です。
>【ベルタ葉酸サプリ】鉄分の含有量は?非ヘム鉄って何?

②おやつで摂るのはどうなの?

食事だけで鉄分を補うのが大変…そこで、おやつなど間食からも鉄分やカルシウム、葉酸などを含んだものを摂取することも効果的です。

プルーンは料理で使うのは難しいかもしれませんが、間食として摂るのには簡単でしょう。また、プルーンそのものでなくても鉄分を含んだグミやウエハースなどもありますので、美味しく手軽に鉄分などの補給をすることも効果的でしょう。ただし、カロリーもありますから、食べ過ぎには注意しましょう。

プレママへ、おススメの鉄分摂取方法ステップ・バイ・ステップ

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鉄分の種類や必要摂取量、食べ合わせや摂取方法など解説してきましたが、まずは自身が貧血なのかどうかを知る必要もありますね。自身の健康状態に合わせた対応が重要です。

1)現在、貧血気味である(Aは回答)

A.はい⇒「①医師に相談」の項目へ

A.わからない⇒「②貧血の一般的な症状」の項目へ

A.特に感じない⇒「2)日常の食生活のバランスに注意」の項目へ

①医師に相談

貧血の症状を自覚している方は、妊娠前からの体質的なものもあるかもしれません。また、妊娠で貧血が進んでいる状態かもしれません。この状態をそのままにしていると、妊娠の継続や胎児の成長に悪影響を及ぼす可能性も出てしまいます。

ご自身だけで解決しようとせず、医師にサプリメントなどの補助食品の利用や、鉄剤などを利用した治療の必要性などを相談して、貧血を改善していきましょう。

②貧血の一般的な症状

妊娠前に貧血がなければ、現在貧血であっても貧血とは気付かず、「体調が悪いかな?」だけで済ませているかもしれません。貧血になると出やすい症状を紹介しますので、チェックしてみましょう。

貧血で起こりやすい症状

疲れやすい なんとなく身体がだるい
朝、起きるのがしんどい 頭重感・頭痛がある
肩こりがひどい 手足が冷える
動悸や息切れがある 氷や硬い食べ物が食べたくなる
めまいや立ちくらみがある 爪が割れやすい
爪がスプーン状に反っている 食欲があまりない
瞼の裏が白い 顔色が悪い

 

この表の症状で3項目以上該当するようなら貧血の可能性があるといわれています。

A.3項目以上該当する。貧血かもしれない。⇒「①医師に相談」の項目へ

A.該当する症状がない⇒「2)日常の食生活のバランスに注意」の項目へ

2)日常の食生活のバランスに注意

今回は鉄分を主体としていますが、食事の栄養バランスも重要です。

さまざまな食材を組み合わせて3食きちんと摂ることができれば鉄分はもとより、その他の栄養もまかなうことが可能となるでしょう。これを基本として、どうしても鉄分や葉酸・カルシウムなど不足しがちなものに関しては間食やサプリメントなどを用いて補給するようにしましょう。

前述した鉄分の含有量の一覧表を確認すると、普段の食事で活用しやすく、尚且つ鉄分を豊富に含んでいるものもあります。

鰹節や煮干しを出汁として、ほうれん草・海藻類・しじみやあさりの味噌汁などを作れば鉄分豊富な料理ができます。鉄鍋で作ればより鉄分を摂取できますね。

主菜にはレバーや赤身肉を使って卵を添えると、鉄分や良質なタンパク質を摂取することもできます。副菜として海藻類の酢の物や、加熱に弱いビタミンCですが鉄分吸収促進として柑橘類をデザートに添えてもいいですね。

まとめ

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妊娠中であればこそ、やはり栄養・鉄分の補給は食事からが基本です。しかし、つわりや体調不良で、毎日3食の栄養バランスのとれた献立を考え、作るのは実際にはとても難しいと思います。

このようなときに貧血症状がある場合は、早めに担当医師にサプリメントの併用は可能かなどの相談をしてみましょう。自分にとって最も効率的な改善策がきっと見つかりますよ。また、現在貧血症状がなくても、今後貧血にないように普段の食生活を見直してみましょう。

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