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基本知識

妊娠中の点滴が影響を与えるリスクとは 

投稿日:2017年4月3日 更新日:

点滴についてどのくらいのことを知っていますか?

イメージとしては≪風邪がひどいときなどの抗生剤の点滴≫や、≪手術の際の点滴≫、または、嘔吐などで≪食事・水分が摂取できないときにするもの≫などでしょうか。

点滴と言っても当然その種類は多く、さまざまな効果もあれば副作用もあったりするのです。

もちろん妊娠中や分娩時に点滴を必要とすることもありますので、今回は妊娠中の点滴についてまとめました。

点滴って何?どんな時・何のために点滴するの?

まずは点滴の一般的な知識をおさえておきましょう。

点滴とはどんなものか

点滴とは点滴静脈注射のことで、薬剤が詰められたボトル・袋内に点滴のチューブや針を連結し、針を血管内に刺入・固定し、必要とされる薬剤を刺入部位よりも高い位置に置いて重力を利用して少しずつ・一滴ずつ投与する方法をいいます。

点滴の目的

点滴を行う目的は主に次の3つがあります。

①水分・栄養補給

どうしても口から水分や栄養を摂取できない状況や、脱水症状などで早急に水分の補給が必要な場合に行われます。

成分としては体液と同じ程度の濃度の生理食塩水やリンゲル液という浸透圧が調整されたものがメインです。

種類もさまざまでブドウ糖や電解質、アミノ酸、カロリーなどが目的に合わせたバランスで含まれています。

②薬剤の投与

生理食塩水に抗生剤を混入して風邪など感染症の治療をしたり、インスリンや降圧剤を点滴に混入して血糖値や血圧を下げたりする目的で使用されます。

また、水分補給と薬剤の効果の両方を得たい場合などにも使用されます。

③緊急時の備え

すぐに点滴をする必要はなくても緊急的に必要になる可能性がある場合、事前に点滴を確保しておいていつでも必要な薬剤などを投与できるように準備をしておくケースです。

例えば、交通事故や意識消失などで救急搬送されてきた患者に対してもすぐに点滴の指示がでることもあります。また状態が落ち着いていてもいつ急変するかわかりません。

急変してから点滴を確保しようとしても間に合わないケースもあります。点滴を確保してさえいればその管から必要な薬剤をすぐに注入することができます。

点滴にかかる時間は

点滴の目的にもいくつかあるように、点滴にかかる時間も薬剤の種類や量、身体の状況などにより異なります。

風邪をひいたときに抗生剤を溶いた100ml程度の点滴だと30分程かそれ以下の時間で終了します。しかし薬剤の種類によってはさらに時間をかけなければならないこともあります。

また、薬剤のアレルギーの出現の有無の確認のため、初回の抗生剤の投与時などには始めは時間をかけて慎重に行うこともあります。

500mlの輸液で水分補給目的で行う場合は3時間程度で行うのが一般的です。

しかし持病で心不全があったりすると急速に点滴をすることで体調が悪くなることもあるため、点滴を実施する人の状態に合わせて時間は調整されます。脱水症状の改善の場合は1時間程度で終了することもあります。

このように点滴にかかる時間は個人差がありますが、薬剤によっては【〇分以上かけて施行】と薬剤添付文書に書かれているものもあります。そして基本的には点滴にかける時間は医師の指示によって決定されます。

点滴終了の目安

点滴の管には液が一滴ずつ落ちるのが確認できる場所があります。

ほとんどの場合は20滴≒1mlです。つまり点滴が20滴落ちれば1ml、200滴で10ml点滴が入ったということになります。だいたい1秒1滴の速さの点滴で100mlが30分で終了します。

点滴中は時間を持て余すこともあると思います。機会があれば観察してみましょう。

妊娠中にする一般的な点滴、副作用は?リスクは?

点滴の基本的なことはおさえましたが、妊娠中にはどんなことで点滴を行うことになるのでしょうか。

また母体・胎児へのリスクはあるものなのでしょうか。

妊娠悪阻・ひどいつわり

つわりが酷い状態になると点滴が必要になることがあります。

点滴が必要な状況とは

つわりがひどく母体の体調・栄養状態が悪くなっては妊娠の継続に問題が出てくることもあります。

次のようなことに該当するようであれば点滴を受けたほうがいいでしょう。

頻回に嘔吐があり食べ物をなにも受け付けない

水分も受け付けない

尿の臭いが強い

排尿回数が明らかに減った

体重が3~5kg減少した

生活に支障をきたす程の嘔吐・疲労感

体重の変化や排尿回数などは栄養状態の低下や脱水の可能性があるので、健診をまたずに早めに病院を受診しましょう。

つわりで点滴、中身はなに?

点滴の主な内容は前項の「点滴の目的」で前述したように生理食塩水やリンゲル液です。これにビタミンB群の注射液が混ぜられたり、吐き気が強ければ吐き気止めが追加で混ぜられたりすることがあります。

吐き気止めの注射液としてはプリンペランが主流です。

制吐剤(吐き気止め)副作用は?

プリンペランの薬剤添付文書には≪妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない≫とあります。

しかしプリンペランの使用により胎児に悪影響を及ぼしたという報告はなく、胎児への影響が低いと考えられています。

お腹の張りを止める

お腹の張りが強いときにも薬の使用が適応となることもあります。

お腹の張り、どうして止める必要があるのか

お腹の張りは子宮収縮のサインです。

子宮収縮は生理的に起こる正常なものもありますが、異常な子宮収縮の場合は子宮口が開いたり破水する可能性があります。そうなると妊娠の継続が難しく早産・流産となることもあるためにも強いお腹の張りは抑える必要があるのです。

お腹の張りを改善する薬は

お腹の張りを改善する薬にはウテメリンとリトドリンなどあります。この他にも同一成分のものとしてリトドール注射液・ルテオニン錠などもあります。

ウテメリンは子宮収縮薬として初めて作られた先発医薬品で、リトドリンはウテメリンの後に開発された後発医薬品(ジェネリック医薬品)です。リトドリンやその他の薬はジェネリック医薬品ということでウテメリンよりも安価で同等の効果を得られるとされています。

どちらも切迫流産や切迫早産の恐れのある子宮収縮に対してしようされます。また、どちらも内服薬と注射薬があり、当然内服薬よりも注射薬のほうが即効性が高く、注射薬は張りが強く緊急時などに使用されます。

張り止めのウテメリン、副作用は?

ウテメリン・リトドリンは子宮収縮に高い効果がありますが、副作用も出現することがあります。

ここではウテメリン注射液50mgの薬剤添付文書から、副作用集計の対象となった1,800例から実際に副作用が起こった主な症状を以下の表にて紹介します。

副作用 発生件数

(1,800症例中)

発生率
心悸亢進(動悸) 234件 13.0%
頻脈 49件 2.7%
手指振戦 31件 1.7%
顔面紅潮 27件 1.5%
嘔気 17件 0.9%

この他にも起こる可能性のある副作用として呼吸困難・胸部圧迫感・咳嗽・低酸素血症・汎血球減少・白血球減少・ショック・不整脈などまだたくさんあります。

しかし薬剤の使用において「起こる可能性のある副作用」はウテメリンに限らず他の薬剤でも同様に添付文書には記載されています。

このように副作用は出現することもあるようですが、1,800症例中実際に起こった副作用はいずれも妊娠の継続に問題があるようなものではないようです。

副作用よりも妊娠の継続が不可能となることの方が重大な問題なのです。だからこそ医師も妊娠の継続を優先して、薬適応の指示を出しています。

ウテメリン等の使用についての疑問や不安は、使用される前に医師へしっかり相談をして必要性と副作用などを理解しておきましょう。また、使用により体調の異変が出現したらすぐに申し出るようにしましょう。

妊娠中の点滴、入院しないとダメ?費用は?風邪の時もOK?

妊娠中に点滴を受けなければならないようなことになった場合、入院しないといけないのでしょうか。

また健診では保険が適応ではないので治療・入院の費用も気になる方もいるのではないでしょうか。

ひどいつわりの点滴は、通院・入院どちらもOK!?

つわりにより点滴が必要な場合は通院・入院どちらでも構いません。

治療を受ける本人の都合、家庭状況や、その時の症状の程度や医師の考え方・判断によっても異なりますが、病院のベッド・部屋の空き状況などにも左右されることもあります。もちろん症状が強く妊娠の継続に影響があるとなれば入院を勧められることになるでしょう。

入院すればしっかり安静と治療を受けることができますが、入院費用も気になりますね。通院であれば入院費用ほどの心配はありませんが、体調がすぐれないときにも通院する必要があるため、安静を保てずきつい思いをすることもあるかもしれません。

入院の必要性が低い場合でも、辛さ・きつさの程度は本人にしかわからないものです。また通院や自宅での安静が難しい場合は、家族や病院へ入院の相談をしてみましょう。

妊娠中の点滴、費用は?

妊娠やつわりは病気ではないため健康保険の適応外となり、全額負担しなければなりません。

脱水症状の改善の点滴だけなら1本あたり1,000円程度と言われています。それにビタミン剤や吐き気止めなどの薬剤が加われば、その分加算されていきます。

ただし【妊娠悪阻】の診断があれば「病気」として認められ、健康保険の対象となります。

治療を受ける際には健康保険が適応なのか、費用はどのくらいなのかをあらかじめ確認しておくといいでしょう。

妊娠中の風邪、点滴で早く治せる?

点滴は直接血管内に有効成分が入るため即効性も効果も高いものですが、どんなものでも即効性があるというわけではありません。

脱水の改善や細菌性の感染症に対しては内服薬よりも即効性がありますが、ウイルス性の感染症に対して即効性はありません。

風邪にも細菌が感染するものとウイルスが感染して起こるものの二種類があります。

細菌性の風邪には抗生剤が効果的ですが、ウイルス性の風邪には抗生剤は効果を示しません。

そのうえ風邪はウイルス性のものがほとんどであるため、風邪だからと言って点滴をすることで早く治せるとは限りません。

点滴の副作用やリスクが心配なプレママへ

つわりによる多少の脱水傾向や風邪など、妊娠にとくに問題なければ点滴を必要とすることはありません。

もし医師より点滴を勧められた場合は何かしら改善の必要性があり、点滴をしなければ妊娠の継続に支障をきたす“可能性”があるからです。

前述もしていますが、医師は妊娠の継続と出産を無事に迎えること、これを第一に考えて診療をおこなっています。ですから点滴でも、点滴をすることのメリットとデメリットを比較して“メリットのほうが高い場合”に点滴等の治療の指示を出すわけです。

点滴の副作用が気になるときは医師に率直に質問をして回答を得て、安心して治療に臨めるようにしましょう。

まとめ

点滴の基本から、妊娠中の点滴についてイメージし理解することはできたでしょうか。

当然かもしれませんが、妊娠中の治療においてもインフォームドコンセント(十分な説明を受けたうえでの治療)は重要です。リスクは少なくても絶対に副作用が出ないというものでもありませんから、不安があれば説明を受けて納得したうえで治療に臨むようにしましょう。

そして、点滴はもちろんのこと、その他の治療においても、現在の身体の状態に必要だからこそ勧められることを意識して、治療や措置の大切さを理解しましょう。

 

 

 

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