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妊娠中の血液検査まとめ。結果の出る日や数値に関して 

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妊娠が判明した後は、赤ちゃんが生まれるまで定期的に検診を受けることが重要になってきます。毎回の体重測定や腹囲、子宮底計測などのチェックに加え血液検査も何度か受けなくてはいけません。血を採って何を調べるの?という疑問が出てきますよね。

結果は主に数値となって私たちの目に触れることになりますが、何をもって正常と判断されるのか、病気や感染症の有無、それに伴う詳しい話をしてくれるのだろうか?という事も気になるのではないでしょうか。

そこで、妊娠中に行われる血液検査の種類と、結果の見方、そこから懸念される病気の例などをチェックしていきたいと思います。

妊娠中の血液検査、いつ?項目は?結果はいつわかる?

血液型検査の種類だけを見るとたくさんあり、少々圧倒されてしまいそうですね。しかし、一度の採血だけでさまざまな体の情報を得ることができます。

特に妊娠初期にたくさん調べる必要がありそうですが、まずはその検査日や結果が出る時期はいつ頃なのか、という事を見ていきましょう。

妊娠中の血液検査早見表

表にある検査項目は、主に厚生労働省より受けることを義務づけられているものです。

検査時期 検査回数 検査項目
妊娠初期

(10週前後)

 

1回 ・血算

・血液型検査

・梅毒血清反応検査

・B型肝炎抗原検査

・風疹ウイルス抗体検査

妊娠中期

(24~26週)

期間内に1回 ・血算

・血糖検査

妊娠後期

(36週頃)

期間内に1回 ・血算
妊娠30週目まで 期間内に1回 ・HTLV−1抗体検査

一般的には妊娠初期、中期、後期に分けて計3回行われることが多いようですが、病院によって違いがあります。各時期に多くて2~3回、貧血の症状が出ればもっと増えることもある、というのを覚えておくと良いでしょう。

検査費用は母子手帳の補助券を使うことができますが、任意の検査であることと保険適応外の自由診療という関係で、これもまちまち…といった状況のようですね。

検査結果はいつわかるの?

検査を受けると結果が出るまでの間は不安になりやすいものですが、1週間くらい見ておくと良さそうです。その理由は、大学病院にかかっていれば院内で血液を分析する部門がありますが、個人病院の場合、検査機関に外注することが多いからです。

いずれの場合も、結果が出たら必ず担当の医師の元へ返されます。そして、通常は次回の妊婦健診に結果を聞く、ということが多いようですね。

それまで待っていられないという方は、検査の結果だけを聞きに行くということも可能のようで、その際は数百円ほどの再診料で済むようです。

ただし、すぐに治療や入院が必要な、例えば感染症が見つかるなど、急を要する場合は病院から直接電話がかかってくることも。

また梅毒や、後述するHIV検査の結果についてはプライバシーをより重視されます。例えば梅毒の場合は母子手帳に検査日のみで結果は記入されず、HIV検査結果も必ず受けた本人だけに直接伝える、という決まりになっています。

血液検査、風疹や麻疹(はしか)の抗体もわかる?

感染症の種類で、風疹や麻疹(はしか)があります。

これらは妊娠する以前から抗体を持っていたほうが良い、といわれるもので、その理由は風疹の場合妊娠初期のママがかかると生まれてくる赤ちゃんの目や耳などの機能に障害が生じるおそれがあるためです。

はしかは感染力が強く、早産や流産を引き起こす可能性を高めます。その確率は、はしかにかかったママのうちの約30%とけっして低くありません。ですが妊娠中はワクチン接種ができないため、本来は妊活中、それ以前に免疫を作っておくことが大切なんですね。

しかしながら、妊娠初期の血液検査で抗体の有無を見定めておくのは重要なこと。詳しい数値も分かり、治療が必要であればその目安にもなります。

妊娠中の血液検査でわかること

血液を採って調べることで、体の不調などが分かるというのは、通常の健康診断でも同じことで、いわゆる一連の流れです。

これが妊娠中となると、ママ自身の血液の健康度が、赤ちゃんの成長に大きく関わってくるんです。

赤ちゃんの体を作るママの血液チェックは必須

妊娠中は、赤ちゃんと共同体です。お互いに血液を共有するわけですから、栄養や酸素が送られるだけでなく、他の病原体、ウィルスなどがある場合も赤ちゃんへ送られることになります。

例えばママが貧血になれば、血液中の酸素が不足し赤ちゃんは酸素をうまく取り込めなくなります。いわゆる酸欠になってしまい、発育不全や呼吸器に障害を持つ危険性が出てきてしまいます。

また血液にウィルスが存在する場合、胎盤で繁殖し「へその緒」を通って赤ちゃんにも感染します。そうなると無事に出産できても、新生児または乳幼児のころから感染症の症状が出てくる可能性も増えます。

このように血液検査は、母子ともに体に病気を引き起こす可能性、いわゆるリスク要因があるかどうか、また抗体の有無などを調べる意味合いが大きいわけですね。

血液検査結果でわかること

血液検査早見表から読み取れる、「初期」に受ける検査項目を説明すると、

血算…

血液中の赤血球、白血球、血小板の数や濃度を調べる。

血液型検査…

妊娠中、緊急時に見舞われ輸血が必要な時などに備えて、ABO式とRh式で調べる。

特にママがRh(-)である場合さらに詳しい検査が必要になります。

梅毒血清反応検査…

梅毒とは性感染症のひとつで、その病原体であるトレポネーマ・パリドムの有無を調べます。

胎内感染すると流産、早産の原因に。赤ちゃん自身も先天性梅毒にかかる心配が出てきます。

B型肝炎抗原検査…

B型肝炎は感染性の病気で、肝臓に炎症が起きて肝機能の働きが弱まるのが特徴。

胎児へ感染するとウィルス保有のまま成長し、将来慢性肝炎や肝硬変になることも。

風疹ウィルス抗体検査…

風疹の抗体がないママが主に妊娠21週未満に風疹にかかると、赤ちゃんが先天性風疹症候群になる可能性があります。

中期、後期、および臨月に行われる血液検査は血算に加えて、主に貧血検査や血糖値検査など。赤ちゃんが大きくなるにつれて血流が増し、ママが貧血になりやすいのに加えてホルモンの影響などで妊娠糖尿病などにかかりやすい、という時期に合わせています。

HTLV-Ⅰ検査とは?…

ATL(成人T細胞白血病)の有無を調べるものです。HTLV-Ⅰ抗体を保有していても発症する確率は低いですが、一度発症すると血液のガンを患る、脊髄性の免疫疾患になる可能性も。

赤ちゃんには母乳で感染してしまうため、ミルクで代用など措置が必要になります。平成21年に出された厚生労働省の調査結果を元に、各自治体でも検査が受けられるようになった比較的新しい検査といえますね。

他、初期に行われる血液検査

必要に応じて行われる血液検査の種類を下記に挙げてみました。

体のことや赤ちゃんのためを思ってしっかり調べておくのにこしたことはありませんが、費用の件などは前もって病院に確認しておくと安心です。

貧血検査…

27週以降も行われる。主に妊娠後期に貧血になりやすいため、必要に応じて鉄剤などが処方される。

HCV抗体検査…

C型肝炎ウィルスの感染有無を調べる検査。

肝臓が炎症を起こす症状はB型肝炎と似ていますが、C型肝炎は現時点ではワクチンがありません。胎児に感染するのは多くは分娩時におこる産道感染、他胎盤から。

HIV抗体検査…

HIVウィルスに感染しているかどうかが分かる。

キャリアであれば免疫力が低下して、感染症が起きやすくなる。早期治療を行えば赤ちゃんへの感染は防げる。

トキソプラズマ抗体検査…

トキソプラズマとは猫の便、生肉、湧き水などにいる原虫のこと。

なんらかの原因で口から感染すると多くはリンパ節が腫れる、重症化すると肺炎や心筋炎などに見舞われることに。恐いのは胎児に感染した場合で、水頭症や網脈絡膜炎などの重篤な症状にかかる可能性もあります。

不規則抗体検査…

主に血液型検査でRh(-)だったママが受けるもので、D抗体ができているか、その有無を見る。

赤ちゃんの血液と混じり合うと赤血球をこわしてしまうため、貧血や黄疸を起こすことも。特に二人目からの妊娠の際に注意が必要です。

サイトメガロウィルス抗体検査…

ヘルペスウィルスと似ており人にしか感染しない特徴がある。

一度感染すると抗体ができ、多くは無症状のまま。ただし、妊娠中に初めて感染した場合、肝炎などが起き赤ちゃんにも影響する可能性も。

妊娠中の血液検査、数値のお話

妊娠中の貧血の度合いや、感染症にかかっているかどうかという目安は血算にある項目の数値から読み解くことができます。

また風疹やHIVなどははっきりと陰性、陽性の範囲が知りたいと思いませんか?表ごとに解析していきます。

血算

特に注目して見ておきたいのは表中の上から3つの項目。

白血球数は妊娠してから少しずつ増えていきますが、数値を超えてあまりに多い場合は細菌によって体に炎症が起きている、または感染症にかかっている疑いがあります。

また、白血球と赤血球数が少なく、ヘモグロビン濃度も基準値に達していない場合は貧血が考えられます。赤血球は酸素を運ぶ役割があるため、数が減少すると動悸、息切れなどが起きてくることも。

また、分娩の際の出血が止まりにくくなるということを防ぐために、血を止める働きがある血小板の数値も重要です。

検査の項目 ~15週 16~27週 28~41週
白血球数(/mm 5540~9280 6370~10310 6200~10160
赤血球数(万/mm 383~453 348~410 354~422
ヘモグロビン(g/dl) 11.5~13.5 10.7~12.5 10.5~12.3
ヘマトクリット(%) 34.2~40 31.8~37 31.7~37.1
MCV(fl) 83.9~93.9 86~95.8 83.2~94.6
MCH(pg) 28.1~31.9 28.8~32.4 27.3~31.9
MCHC(%) 32.4~35 32.4~35 32~34.6
血小板数(×10/μl) 18~29.6 19.2~29.8 17.5~30.1

なお、ヘマトクリット値とは血液全体の中でどれくらいの赤血球数があるか、要は血液の濃さを表しています。

その他、赤血球恒数といわれるMCVは赤血球1個の容積(大きさ)、MCHは赤血球1個に含まれるヘモグロビン量、MCHCはそのヘモグロビン濃度を計ったもので、これらの関わりでどのような種類の貧血にかかっているかなどを見出すことができます。

風疹:HI抗体価(EIA価)

風疹に対する抗体が体の中にあるかどうかを調べるには、HI法とEIA法2種類が用いられます。見方でいうとどちらも数値が高いほうが、風疹ウィルスが侵入してきても撃退する力が強いとのこと。

HI法は、8、16、32というように倍数で表され、EIA法は8~45の範囲が基準値内です。

HI法で8倍未満は免疫がないというふうにみなされ、16倍以下(EIA価8未満) の場合は陰性か、もしくは抗体を持っていても不十分という範囲。

ですので、人混みは避けて家族にもワクチンを接種してもらうように頼みましょう。ママ自身も、分娩後早いうちにワクチン接種をしておく必要があります。

HI法32~128倍(EIA価8~45未満)になると、適度に抗体を保有している状態に。さらにそれをこえてHI法256倍以上(EIA価45以上)になると高抗体価となり、最近風疹にかかったと見なされることも。

そうなれば追加で、ウィルスを防御している抗体のIgMとIgGの有無を調べる必要が出てきます。

HI抗体価(EIA価) 陰性   /  陽性
HI抗体価8倍未満 陰性
HI抗体価16倍以下

(EIA価8未満)

陰性または、低抗体価(抗体が不十分)
HI抗体価32~128倍

(EIA価8~45未満)

適度の抗体がある、弱陽性
HI抗体価256倍以上

(EIA価45以上)

高抗体価(HI、風疹IgM抗体を測定する。またはIgG-EIA、風疹IgMを測定し、最近に感染したかどうかを調べる)陽性

風疹は、はしかと同じように妊娠中はワクチン接種ができません。

24週くらいまでは人混みを避け、インフルエンザ予防のように手洗いやマスクなどをして徹底して対策しましょう。

HIV抗体

HIVとは白血球の一部であるT細胞をこわしてしまうウィルスのこと。

免疫機能が低下してしまうので、ごく弱い微生物や、普段は跳ねのけられる他のウィルスなどにも感染しやすくなります。その結果、様々な症状を引き起こすエイズ(後天性免疫不全症候群)に移行する危険性も。

しかし、もし妊婦さんにHIV感染が見つかっても初期に治療すれば増殖を防ぐことができ、エイズは死に至ると言われた病ではなくなってきました。

それでも気づかずに妊娠、出産した場合は赤ちゃんにも感染するおそれがあるということで、絶対にこころあたりがないという場合でも必ず検査を受けましょう。

幸いにHIV検査は公費負担が適用されていて、一次検査はほぼすべての妊婦さんが受けていることが分かっています。ちなみにその時点で陽性と判定されるのは、10000人中に31人。1000人受けたら2、3人という割合で、全体の0.2%ほどですが、それでも、スクリーニング検査として少しでもHIVの抗体が確認できれば陽性になります。

実際に感染していなくても陽性となる偽陽性の例が多く、二次検査での判断に信頼を置くことが通常のようですね。実際にHIVに感染していたという人の確率は、10000人に1人で0.01%までに下がります。

妊娠中の血液検査、採血され上手なプレママになろう!

必要な検査といえども、血液を採られるのが苦手で憂鬱というママもいると思います。また、実際に出た結果内容に納得できない、不安がぬぐえないという時はどうすればよいのでしょうか。

採決の時は緊張しないで!

検査で使われる血液は多めに採られます。そのため途中で気分が悪くなったり、手が震えてしまう人もいることは確か。

しかし、針が刺さっている状態で動いてしまうのは危険!なるべく緊張しないでリラックスして臨みましょう。自分の血液が目に入ってしまうのが嫌なのであれば、最初から横になって採血できるか希望を伝えましょう。

寝ている状態なので筋肉の力が抜け、注射しやすくなります。どうしても苦手、という方には腕に貼っておくと針を挿す痛みを軽減できるシールがあるので、事前に申し出ておくと良いでしょう。

結果に疑問がある、そんなときは遠慮せずに医師に相談を!

血液検査の回数や、結果の基準値などはかかっている医療機関によって違いがあります。それだけにある基準値では正常範囲内でも、違う情報では外れている、と混乱してしまうことも。

もともと基準値とは統計学的に求められたもので、健康な成人が大勢検査を受けた場合のおよそ95%の人々が該当する範囲、というふうに取られています。 そのため多少基準値から数値が外れていたとしても、今までの診察の経過から正常とみなすこともあります。

逆に、基準値内であっても病院の方針によっては念のため再検査になることもあります。

専門的な知識を持っていない場合、結果を言われるだけでは腑に落ちないことも多いはず。そのため、数字だけを見て一喜一憂してしまいがちですが、疑問が生まれたらその都度、詳しい内容を聞くようにすると安心できます。

まとめ

血液検査を受けることでママの体調の良し悪しや、赤ちゃんの異変なども察知できることが分かりました。

分娩の際にも役立つ情報を得ることができるため、妊娠時期に合わせてその都度検査をしておくのは大切なことのようですね。

赤ちゃんの様子はエコーなどでも観察することができますが、体の中まで診察することはできません。そのため、ママの血液の健康状態、また様々な感染症の有無をあきらかにしておくことは、赤ちゃんが順調に育つ基本的な環境を作ること、また安心感にもつながりますね。

 

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