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基本知識

妊娠中に免疫が低下するワケ。免疫力をアップさせる簡単な方法 

投稿日:2017年3月18日 更新日:

妊娠期間中は風邪をひきやすくなる、というのを聞いたことはありませんか?理由は体の免疫力の低下。

体の免疫機能がうまく働かないと、感染症にかかる率も高くなってしまいます。

ママだけの事にとどまらず、赤ちゃんにも影響してしまう可能性があるということで、深刻ですよね。しかも妊娠中は思うように薬が飲めませんし、症状が長引いてしまうことも。

そこで、なぜ免疫力が下がってしまうのかその詳しい仕組みと、自分でできる免疫力アップ方法などを考えてみました。

妊活中のプレママ予備軍の女性にも役立つ情報がいっぱいです!

免疫って何?免疫力ってどんなチカラ?

「免疫」という言葉だけを聞くと、実体がないもので何か難しい印象を受けます。

風邪菌などのウィルスから体を守ってくれるもの、というとなんとなく見えてくるものがあるのではないでしょうか。

まずは、免疫とは何か、どんな働きをするのかを確認しておきましょう。

免疫や免疫力についてチョッと“おさらい”をしておこう

免疫力を司っているのは、主に白血球ですが、その中身は、もともと人間の体に備わっている「自然免疫」の顆粒球、マクロファージ他、生きていく上で外から取り込んだ異物を処理し獲得していくという、文字通り「獲得免疫」があります。

リンパ球のT細胞(なかでもヘルパーT細胞)と呼ばれるものが主ですが、これらが互いに協力し合って病原体から体を守っているといえます。

免疫の働きかたは細胞のチームワークによるもの、仕事の流れを見ていきましょう。

体に異物が侵入してくると、自然免疫が応戦しますが取り逃がしたものを獲得免疫であるリンパ球が処理します。

その際、異物が細菌やウィルスである場合はヘルパーT細胞が「Th1細胞」に変わり、自ら異物と戦えるキラーT細胞へ指示を送ったり、B細胞に抗体の種類を記憶させようとするのです。

このTh1細胞が指示を送る際に分泌されるのが、生理活性物質のサイトカインと呼ばれるもの。

サイトカインにも種類がありこの場合は「IFN-γ(インターフェロンガンマ)」が分泌されます。

もうひとつ、ヘルパーT細胞は「Th2細胞」に姿を変えることができますが、こちらは花粉症などのアレルギーを引き起こす原因物質、アレルゲンに反応するもの。

この際にB細胞へ「IL-4(インターロイキン4)」というサイトカインが出され、 抗体を作るようにと指示が出ます。次からは、同じ抗原に襲われるごとに抵抗力をつけることができるという訳ですね。

この、Th1細胞、Th2細胞のバランスが取れることで人間の免疫機能は正常に保つことができます。

免疫力が低下するのはどんな時か?

加齢で40歳を過ぎると、獲得免疫であるT細胞の働きがおとろえ始め、免疫力は下がっていくようです。

その他、肉体疲労や寝不足が続くと風邪をひきやすくなるように、外的要因からも免疫力は下がってしまうのです。

例えば、ストレスや食生活の偏り、運動不足などですね。そういった意味では、年齢に比べて若い人でも免疫力低下が起こっている人はたくさんいると言われています。

また、最近では平熱が34~35度という女性が多く、生理不順、不妊の原因にもなっています。

男性に比べて熱を生み出す筋肉量が少なく、体が冷えやすいということもありますが、体温低下は血液中の白血球の働きも悪くなるので、おのずと免疫力の低下につながってしまいます。

妊娠で母体の免疫に変化が起こる理由は?

これまでの免疫の働きかただけを見ると、生活習慣や冷えなどに注意すれば、妊娠中でも問題はないように思えます・・・なのに、なぜ母体は外からの病原体にかかりやすくなってしまうのでしょうか。

妊娠することによって体に起こる免疫の変化を見てみましょう。

母子間の免疫寛容が起こる…これって何が起きてるの?

免疫は、妊娠する以前であれば微細なウィルスであっても体に入れば感知し、排除するという働きで保たれていました。しかし、妊娠中になると様相が変わってきます。

胎児の半分は父親の遺伝子、染色体なども受け継いでいることから、免疫細胞はそのままだと赤ちゃんを「異物」として感知してしまうのです。

そこで、ママの体自身の細胞性免疫(Tn1細胞)を低下させることで、免疫システムから赤ちゃんを守ろうとするんですね。これを「免疫寛容」といいます。

免疫力が低下してしまうもうひとつの原因とは

免疫寛容によって赤ちゃんの成長の妨げはなくなりますが、ママの体は外からの異物に対する抵抗力が減退します。

さらに妊娠中のママの体の変化によって、弱さが助長されてしまうことに。

わかりやすい例を挙げると、血液量が増えるため心臓の負担が大きくなり、さらにお腹が大きくなることで横隔膜が上に押し上げられ、一回に呼吸するための酸素量が多くなります。

このように心肺機能が活発になることで、外からのウィルスなどによる呼吸器感染症にかかりやすくなるのです。

また普段は、Tn1細胞がアレルゲン抗体を作り出すTh2細胞の増殖を押さえ均衡を保っていますが、Tn1細胞の働きを低下させてしまう代わりにTn2細胞が優勢に。

アレルギー反応が起こりやすくなり、その結果つわりなどが起こる原因なのではと推測されています。

胎児を守る母親の抗体が障害になることも・・・

抗体は病原体から自らの身を守るために作られるものですが、赤ちゃんの体自身では生み出させないものです。

一方、ママの体にはない成分を赤ちゃんから受け取った場合、ママの体はこれを抗原と認識して、抗体を作り出してしまうことになります。

唯一、ママと赤ちゃんの体で行き来する可能性があるのは血液です。この、ママと赤ちゃんの血液、抗原が混ざり合ってしまうことを「血液型不適合妊娠」」といいます。

ママの体で作り出された赤ちゃんの血液に対する抗体が、赤ちゃんの体に影響を及ぼしてしまう可能性がある、ということなんですね。

そのことを念頭に踏まえて妊婦健診で必ず行われるのは、よく知られているABO式血液型検査です。

私たちの血液型は、A型であれば赤血球にA抗原が付着しているというようにそれぞれの抗原によって決まります。

ちなみにAB型はAとB両方の抗原を持ち、O型はどちらも持っていません。基本的には胎盤を通して入り込むことが少なく、混ざり合うことでの重症例は少ないとのこと。

必ず受けないといけない「Rh式血液型検査」とは

さらに大事な検査として知られているものに、Rh式血液型検査があります。

血液の赤血球の中にある抗原の一種、Rh(D)抗原の有無を調べるもので、よくいわれるRh(+)、(-)というのは、このRh(D)抗原を持っているか、否かという判定を差しているのです。

Rh(D)抗原は、抗原性の強い種類として知られており、他にもRh(C)、(E)抗原などもありますが(D)抗原以外は人の体には影響が少ないもの。

一般的にRh(+) として保持していても問題はありませんが、問題はRh(D)抗原を持っていない、Rh(-)のママが妊娠した際に起こります。

赤ちゃんがRh(+)である場合、分娩時などに赤ちゃんの血液がママの体内に混入すると赤ちゃん側の血液の赤血球を攻撃し、水腫などを引き起こす「胎児新生児溶血性疾患」 を招きやすくなります。

また、胎盤異常や流産を何度も繰り返す不育症の原因のひとつにもなってしまうとか。

胎児新生児溶血性疾患の多くは、Rh(+)の抗体を作り出した後の2回目以降の妊娠時に起こりやすいともいわれています。

次回からは赤ちゃんへRh(+)抗体が送られていないか、定期的に検査をすることが求められます。

妊娠を望むプレママ予備軍の方たちへ

円満な妊娠、出産はパートナーとの協力があってこそ。それが、妊娠する前の体の免疫レベルから始まっているとなればどうでしょうか。

その辺りのこともお腹に赤ちゃんを宿す前から、正しい知識をしっかりと入れておきたいですよね。また、自己免疫疾患を持ちながらの妊娠は可能なのでしょうか。

妊娠には、「免疫の相性」も大事!

不妊治療にも用いられるテストの中からふたつご紹介します。

子宮と精子の相性診断「フーナー(ヒューナー)テスト」とは?

不妊症検査のひとつであるフーナーテストは、子宮の中で精子が受精に向けて元気に存在しているか否かを判定するものです。

通常の精子は射精された膣内で、頸管粘液の中を泳ぎ自力で子宮から卵管へとたどりつくもの。

しかし男性側に問題がある場合、精子の運動率が低下している、もともと数が少ないといった原因で妊娠成立が難しいケースがあるのです。

精子と子宮の相性をみることになりますから、必ずしも片方だけに原因がある訳ではありませんが、参考にできる検査のひとつ、ということになります。

方法は、検査日の前夜~当日の朝までに性交渉をしているのが前提で子宮頚管粘液を採取して、動きのある精子の数を数えるというもの。一度だけでなく、何回も受けることができます。

精子を排除してしまう?「精子不動化抗体」とは

男性側に特に問題が見られない、という場合次に考えなくてはいけないのはここでも「免疫」の話です。

主な原因のひとつにもなる「抗精子抗体」は、子宮内に入った精子を異物として認識し、抗体を作ってしまう状態。

特に、精子の動きを悪くしてしまう「精子不動化抗体」や、精子同士がくっついてしまう「精子凝集抗体」などが見られます。

女性の体内以前に、男性側が自ら体の中で抗体を作り、排除してしまう場合も。

いずれにしてもフーナーテストを行うと見つかることが多いですが、「精子不動化試験」という女性側の血液検査で判定することもできます。

方法は、血液を採取した後の血清に、用意された正常な精子を入れて運動率を見るというもの。女性側の抗体有無や強弱を診断します。

免疫抑制剤服用と妊娠希望

免疫は時に、異物ではなく自分の体に組織に対して働いてしまうことも。

このような状態から生み出される症状、治療法や妊娠を望む場合はどうすれば良いかという事も知っておきましょう。

免疫抑制剤、どのような病気で服用するもの

免疫異常の病気として主に知られているのは膠原(こうげん)病。血管や皮膚に炎症が起き、発熱や筋肉痛のような痛みなどから始まり、関節リウマチや皮膚筋炎など様々な症例が現れます。

いずれも根底には、外から来たウィルスなどに発揮されるはずの免疫が自分の体内組織に向いてしまう事が原因にあります。

治療に有効なのは炎症効果を抑えるステロイド剤の使用や、免疫細胞そのものの増殖を防ぐ免疫抑制剤を用いること。

また、免疫反応を抑えるという意味で臓器移植などにも使用が必須のようですね。もともと、免疫抑制剤は抗がん剤治療薬の一種として知られていたものなのです。

膠原病治療で使われる、主な免疫抑制剤は関節リウマチにはメトトレキサートやレフルノミド、血管炎症候群、全身性エリマトーデスにはシクロホスファミドやアザチオプリンという種類があります。

自己免疫疾患で妊娠希望を現実化させたい皆さんへ

膠原病のように自己免疫疾患がある場合でも、妊娠、出産を望む気持ちは同じですよね。

ただし、何より病状が安定していることが一番で、半年以上寛解が続いているのが理想です。

治療中の方は、同じ病気を持つ女性が出産まで通うことができた病院などの情報を集めておくと良いでしょう。

さらに産科担当医の経験(同じ病気を持つ方の妊娠・出産)も重視し、妊娠、出産における合併症の頻度などが通常の妊婦さんよりも高いことなどをきちんと話せるかどうか、治療薬が最低基準値の量まで調整可能かどうかをきちんと見定めることが重要ですので、両方の担当医が連携可能なのかどうかもクリアする必要があります。

まずは妊娠を希望している旨を担当医に伝えて、ご自分の状態が妊娠を現実化できるか、妊娠可能なら赤ちゃんに影響がない薬に変更できるか、などを相談するようにしましょう。

プレママ、妊娠中も免疫力を簡単にアップ!

免疫機能を向上させるにはどうしたら良いでしょう。目に見えないものなので効果が分かりづらいのでは?と思いがちですが、やはりコツコツと免疫力アップを図っていく他はないようです。

気がつくと、疲れにくくなった、風邪をひきにくいなどといった自覚があるかもしれません。妊娠しやすい、また母子共に健康な体づくりを目指す時期はさらに大事ですよね。

毎日できる、免疫力アップのメソッドをご紹介いたします。

運動をする

妊娠中の激しい運動はご法度なので、ウォーキングのように毎日歩くという軽めの運動を取り入れましょう。

呼吸の度に体内に大きく酸素を取り入れることによって、免疫細胞が活性化。

20分~1時間ほど歩くと、がん細胞などを独自に攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活動が活発になるといわれています。

ストレスを減らす

ストレスと自律神経の関係は密接で、さらに免疫力にも影響してきます。強いストレスは自律神経を乱れさせ、免疫を司るリンパ球の働きも低下させてしまうのです。

副交感神経が働きづらくなるとお腹も張りやすくなるので、家事などは無理せず休みたい時にしっかりと横になる、アロマテラピーで良い香りを嗅ぐなどゆったりとした気持ちを持つことも重要です。

体を冷やさない

冷えは血管が収縮し、血液循環が悪くなります。体の冷えは低体温を助長するので体内に栄養が充分に届かなくなるばかりか、病気に対する抵抗力も落ちてしまう事に。

体が温まる食べ物や、しょうが汁にはちみつなどを加えた「しょうが湯」などは体をポカポカにするのでおすすめ。

また、靴下をはく、エアコンに当たりすぎないなど内と外から冷え対策には万全を期していきましょう。

腸内環境を整えて便秘解消

考えてみれば、口から入ってくる細菌やウィルスは直接胃腸に触れることになります。なぜ普段、病原体を食い止められているのかというと、免疫細胞の6割が腸に集中しているため。

そこで、さらに免疫力アップを図るには、腸内細菌の環境を改善する善玉菌を増やすことが重要です。

例えば、ビフィズス菌やプロバイオティクスヨーグルトを食べると腸内が酸性になり、老廃物が排出されやすくなります。

食物繊維が多い芋類やわかめ、果物に多いペクチンなども善玉菌が活発になる有効な脇役。また、漬物などにも乳酸菌が多いといわれています。

葉酸サプリは有効!

妊娠時、特に器官形成期に欠かせないと言われる葉酸ですが、免疫力を上げる効果もあります。免疫細胞を活発にさせるには、もともとの主要成分であるたんぱく質が不足していては充分に働けません。

葉酸はビタミンBの一種ですが、たんぱく質合成を促進するばかりか、ビタミンB12と合わせて摂取すると血液を作り出してくれます。

血液量が多くなる妊娠時に貧血を防ぎ、白血球の働きも活発にしてくれそうですね。サプリメントで摂るのもおすすめですが、食材でいうとレバーやほうれん草、ブロッコリーなどに含有量が多いです。

まとめ

妊娠するとホルモンの関係から様々な体のトラブルに悩まされることもあり、少し健康面で気を回せなくなることがあります。そんな時ほど、免疫力の低下には気をつけたいものですね。

食事などに気をつかうのはもちろんですが、外出から帰った後はうがい、手洗いをするといった基本的な事を忘れないのが一番。

夜11時には寝てしまうというのも、お医者様が勧めるほど効果的です。しかし、感染症にかからないようにと神経質になりすぎて、ストレスをためるのは逆に不調を招くもと。

毎日ひとつずつでも体に良い行動の積み重ねができれば、自然に免疫力キープにつながるのではないでしょうか。

 

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